山本太郎はなぜ政治家になったのか？福島脱原発運動で芸能界を干されて俳優の仕事はゼロになった

山本太郎れいわ党首のきっかけは福島脱原発運動で芸能界を干された事政治
2024/1/13
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山本太郎さんが芸能界を干されて国会議員になるまでの経歴を紹介します。

その発端となった福島の原発事故の解説と山本太郎さんが出演する福島の原発事故をモデルにした映画「朝日のあたる家」についてもお伝えしますね。

山本太郎さんは脱原発運動をしたことにより俳優の仕事はゼロになるんですよ。

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俳優 山本太郎が政治家になったきっかけは福島原発事故の脱原発運動

山本太郎さんは東日本大震災(2011年3月11日)によって引き起こされた東京電力福島第一原子力発電所の原発事故をきっかけにして2011年4月から脱原発活動を始めました。

脱原発運動を始めるまでの山本太郎さんは人気俳優として活動していたんですよね。

山本太郎さんは映画「代打教師 秋葉、真剣です！」(1991年8月31日公開)に出演して俳優デビューします。

そしてNHK連続テレビ小説「ふたりっ子」(1996年10月7日-1997年4月5日放送)や映画「バトル・ロワイアル」(2000年12月16日公開)に出演して話題になりました。

山本太郎さんは大河ドラマ「新選組！」(2004年1月11日-12月12日放送)では新選組隊士である原田左之助を演じており、映画「カイジ 人生逆転ゲーム」(2009年10月10日公開)では船井譲次 役を演じていますよ。

人気俳優の山本太郎さんは映画「GO」(2001年10月20日公開)と映画「光の雨」(2001年12月8日公開)で2001年度日本映画批評家大賞助演男優賞を受賞しています。

さらに山本太郎さんはHYDEとGACKTが共演した映画「MOON CHILD」(2003年4月19日公開)、映画「ゲロッパ」(2003年8月16日公開)、映画「精霊流し」(2013年9月13日公開)』で2003年度ブルーリボン賞助演男優賞を受賞しています。

そして俳優業から離れる時期に出演した映画「EDEN」(2012年11月17日公開)では主演のミロ 役を演じているんですよ。

ちなみに映画「EDEN」は山本太郎さんが反原発運動に参加して以来、久々の役者復帰となった作品です。プロデューサーの李鳳宇さんから映画出演の打診があったときは「この時期に僕の主演映画ですか…。李さんは勇気ありますね」と答えたと言われています。

山本太郎さんは芸能界を干されたことをきっかけにしてカリスマ人気の党首として「れいわ新選組」を牽引(けんいん)して行くことになるんですよ。

山本太郎は脱原発運動により芸能界を干された。俳優の仕事はゼロになる

脱原発活動を始めた当時の山本太郎さんはまだ芸能人として活動していく意思はありました。が「原発はいらない」と発言したことにより俳優としての仕事は無くなってしまいます。つまり芸能界を干されてしまうんですよね。

その理由は脱原発活動のような政治的発言はスポンサー企業のイメージダウンにつながってしまうからです。芸能人にとって企業との関わりはとても重要なんですよ。

山本太郎さんは「原発に反対すると言ったら俳優の仕事に影響はあるだろうなと思っていました。でも、真綿で首を絞められるくらいの感じだろうと思っていたんです。ですが針金で絞められて息の根を止められました」と話していますよ。

そして「ラジオのレギュラーが1本だけ残ったけど最終的にはその仕事も無くなってゼロになった」と話しています。

スポンサーシップとは企業が芸能や文化・芸術事業、スポーツなどにお金を提供して支援する代わりに宣伝活動をおこなうことです。

つまりテレビも映画も舞台もスポンサーである企業がお金を出して制作しているので原発を含めて企業に関わることに芸能人が発言することはリスクが大きいですよね。

山本太郎さんは2011年5月25日にTwitterで「原発関連の発言が原因で2011年7月から8月に予定されていたドラマの仕事を降板することになった」と伝えていますよ。

山本太郎は13年も所属した芸能事務所シス・カンパニーを退所する

山本太郎はた芸能事務所シス・カンパニーを退所します。

その理由は山本太郎さんがおこなった脱原発運動への抗議の電話が鳴りやまなくなったからです。

シス・カンパニーは運営に支障が出てしまい所属するタレントたちにもその影響が及んでいたんですよね。

山本太郎はその事態の収束を図るためにシス・カンパニーを退所することを決意したんですよ。

そして芸能事務所シス・カンパニーは2011年5月27日に山本太郎さんが退所したことを発表しました。

芸能事務所シス・カンパニーは「山本太郎の社会活動を個人的な意思として見守ってきました。しかし、山本太郎より弊社所属を離れたいという申し出がございました」と説明しています。

山本太郎さんも2011年5月27日のTwitterで「今日、事務所辞めました。 脱原発活動によりこれ以上迷惑かける訳いかないから。社長もスタッフの皆さんも辞めるなと何度も引き止めて下さった。最後には僕のわがままを聞いてもらいました。13年もいたシス・カンパニーは真面目で正義感が強くて情に厚い事務所です。もう僕とシス・カンパニーは関係ないから山本太郎に関する電話は事務所にしないでね。他の役者にも迷惑がかかる」と投稿しています。

山本太郎は芸能界を干されたことがきっかけで国会議員になる決意をする

山本太郎さんは脱原発運動に参加したことにより俳優の仕事は無くなりました。所属事務所のシス・カンパニーにも抗議の電話が鳴り続けるので迷惑をかけたくないという理由で退所します。

芸能界を干された状況の中で山本太郎さんに声をかけたのは労働者の集まりや人権について考える団体でした。

「山本太郎さんに来てほしい。来てくれたら食事代くらい出すから話を聞かせてほしい」という各団体からの誘いに応じた山本太郎さんは1年半くらいの期間をかけて全国を回ることにより困っている人たちの実情を知ることになります。

山本太郎さんは全国を回り労働問題、貧困問題など今まで知らなかった多くの問題があることを知りました。

そして山本太郎さんは全国各地で多くの人から日本の未来を変えてほしいとお願いされますが「僕は30代後半で無職になった男です。だからお願いされても困ります」と断ります。

ですが全国の人々が抱える様々な問題を無視して聞き流すこともできませんでした。

山本太郎は政治家になりたくはなかった

山本太郎さんは「政治家になりたくはなかった」と話しています。

その理由は政治家に対して良いイメージを持っていなかったからなんですよね。

山本太郎さんは「自分が出るというカードは絶対に出したくなかったんです。誰かやれる人がやればいいと思っていました。できれば政治には関わりたくなかった。政治家は何を言われても意見の一つとして聞かなきゃいけない。給料をもらっても税金で食いやがってと言われます。自分のやりたいことを犠牲にしてまでやる仕事じゃないし、そのような状況は地獄にいるようなものです」と話していますよ。

山本太郎 高校生のときの夢は総理大臣

山本太郎さんは中卒ですが高校生のときの夢は総理大臣になることだったんですよ。

小学6年生のときは生徒会長にも立候補しているんですよ。この時は落選しますが自治的活動に興味をもっており「政治家になる」という発言もしています。

つまり山本太郎さんは「政治家には絶対になりたくはなかった」と言っていますが「政治家に憧れを抱いており総理大臣になるという夢」も持っていたんですよね。

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山本太郎さんは頭で考えたときには政治活動に対していやだという思いがあっても、心から望んでいた政治家への道に入っていったのでしょうね。

山本太郎は国会議員になることを決意する

山本太郎さんは政治家にはならずに一市民という立場で世の中を変えようとして市民運動を1年8ヵ月も継続しますが日本を変えられるという感覚にはならなかったと言っています。

山本太郎さんは「脱原発を訴える集会を開いて声を上げているだけでは前には進まない。熱い気持ちを持っている人が政治の仕事をしないと国は変わらないと思うようになりました」と話しています。

そして山本太郎さんは国会議員になることを決意します。

山本太郎さんは「こうなったら出してないカードを出すしかない。つまり僕が国会議員になって多くの方々が抱える問題を国会に持って行けばいい」と思いました。

さらに「知らなかったとはいえ、多くの方が困っている問題に対して僕は何もしてこなかった。政府の批判をしてきたけど、この国を壊したのは自分だったことに気づいたときに怒りの矛先が自分に向かった。それが政治に向かうきっかけです」という胸の内を明かしています。

山本太郎-出演映画「朝日のあたる家」(福島第一原子力発電所の原発事故を題材にした社会派ヒューマンドラマ)

映画「朝日のあたる家」

X(Twitter) 山本太郎-出演映画「朝日のあたる家」(原発を題材にした社会派ヒューマンドラマ)予告ロングバージョン 動画

山本太郎さんは脱原発運動をしていたときに映画『朝日のあたる家』という福島第一原子力発電所の原発事故を題材にした社会派ヒューマンドラマ作品に出演しています。

当時の山本太郎さんは俳優業の第一線から離れており国会議員でもありませんでした。

脱原発運動に参加する中でこの映画に出演しています。

映画『朝日のあたる家』のDVDを紹介しています。DVDのイメージ画像が出ないこともありますがその場合は商品概要のあらすじにて確認してください。

山本太郎-出演映画「朝日のあたる家」あらすじ

映画「朝日のあたる家」

映画『朝日のあたる家』の舞台は静岡県湖西市。自然豊かな町で農業を営む平田家は大地震による原子力発電所の爆発により放射能の脅威に晒(さら)されます。

長女のあかね(平沢いずみ)は大学生。被災により都会に就職して一人暮らしをするという夢を失いました。

放射能から逃れて避難所に移り住むも、数ヵ月におよぶ被災生活の中で父の俊夫(並樹史朗)は農業の仕事を失い、母の良枝(斉藤とも子)はノイローゼになり中学生の妹である舞(橋本わかな)は病気になってしまうことに…。

そんなときに沖縄県から叔父の光太郎(山本太郎)が平田家のために避難所を訪れます。

山本太郎-出演映画「朝日のあたる家」のモデルは福島第一原子力発電所の原発事故

映画「朝日のあたる家」

映画『朝日のあたる家』は東京電力福島第一原子力発電所の原発事故をモデルにした作品であり作中のエピソードはすべて福島第一原子力発電所の原発事故で実際に起こった出来事を再現しています。

太田隆文監督は被災者を取材した情報にもとづいて映画「朝日のあたる家」を製作しているので福島原発事故と放射能汚染の脅威を記録した作品と言えるでしょうね。

映画『朝日のあたる家』がクランクアップしたのは2013年3月11日です。

撮影当時の山本太郎さんは反原発運動への参加と労働者の集まりや人権について考える団体を訪れるために全国行脚をしている頃でした。原発に関わる企業にとってはイメージダウンにつながる脱原発の発言により俳優としての仕事はひとつも無くなっていたんですよ。

山本太郎さんは映画「朝日のあたる家」に出演した理由について「私生活で原発へのアクションをしているので作品などで表現する必要はないと思っていましたが脚本を読んで自分の考えが変わりました。テレビ、新聞などマスコミのスポンサー企業への気遣い偏向報道(へんこうほうどう)により本当のことを知ることができない人たちに原発事故の真実とその悲惨さを人々が疑似体験できるのではないかという思いから出演を決めました」と話しています。

太田隆文監督は「当初、映画「朝日のあたる家」を上映してくれる映画館はゼロでした。『原発映画なんてできません』とか言われ全部断られて…。」と話しています。つまり招かれざる客としての扱いを受けているということでしょう。

山本太郎-出演映画「朝日のあたる家」は2度と原発事故を繰り返してはいけないというメッセージが込められている

映画『朝日のあたる家』には真っ向から原発を否定するメッセージが込められてるため多くのメジャー映画館から上映拒否をされました。

そのような状況の中、2013年6月に映画のロケ地である静岡県湖西市で行われた完成披露上映会は2日間で3000人を動員したんですよ。

そしてツイッターなどの口コミで話題になると全国各地の映画館には上映を求める声が寄せられたと言われています。

2013年9月から日本各地のミニシアター(独立系映画館)27ヵ所で公開され7ヵ月のロングランとなり、海外ではアメリカ(ロサンゼルス・アリゾナ)、シンガポール、ドイツ、ニュージーランドでも上映されました。

日本は地震大国であり南海トラフ地震や2025年7月に起こると言われる大きな津波など未来について多くの方が関心を寄せていますよね。

そして日本の沿岸地域には東京電力福島第一原子力発電所以外にも運転中や停止中を含めて泊発電所(北海道)・東通原子力発電所(青森)・女川原子力発電所(宮城県)・東海第二発電所(茨城県)・浜岡原子力発電所(静岡県)・大飯発電所(福井県)・高浜発電所(福井県)・伊方発電所(愛媛県)・玄海原子力発電所(佐賀県)・川内原子力発電所(鹿児島県)など15の原子力発電所があります。

山本太郎さんは「映画『朝日のあたる家』を見て頂くことで原発事故と同じ過(あやま)ちを2度と繰り返さないという共通の認識になればいいな」と話しています。

福島第一原発事故を簡単に解説します

福島第一原発事故の要因[福島第一原発事故の要因]
出典 環境省

東京電力福島第一原子力発電所は2011年3月11日に発生した東日本大震災の津波によりすべての交流電源を喪失して原子炉(核分裂によってエネルギーを発生させる装置)を冷やすための冷却システムが停止しました。

これにより核燃料物質である濃縮ウラン(放射性物質)やプルトニウム(放射性物質)、セシウム(放射性物質)が入った被覆管である燃料棒が集まった『炉心』が高熱のために溶けました。

燃料棒が高温で溶けることを炉心溶融(ろしんようゆう)と呼びます。

高温で溶けた燃料棒は高レベルの放射能汚染物質となって原子炉圧力容器の底に穴をあけて格納容器に流下するメルトダウンが起きました。

さらに放射能汚染物質は格納容器の外にも放出して水素爆発が発生したものと考えられます。

これにより高レベルの放射能汚染物質は大気中に放出したり海洋へ流出して環境中に放出されました。

放射性物質による人体への影響については『八王子市 放射線に「被ばく」するとはどういうことですか。どうして体に悪いのですか。』で説明しています。

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山本太郎が国会議員と「れいわ新撰組」の党首になるまでの経歴

  • 2011年4月 反原発活動を始める(東京電力福島第一原子力発電所の原発事故に対する脱原発運動)
  • 2011年5月27日 脱原発を求める発言をしたことにより俳優としての仕事はゼロになり芸能界を干される
  • 2011年-2012年 1年8ヵ月に渡る全国行脚で多くの人が抱える様々な問題を知る
  • 2012年12月1日 衆議院議員総選挙への出馬と政治団体「新党 今はひとり」の旗揚げを表明する
  • 2012年12月16日 衆議院議員総選挙で東京8区から無所属で立候補するが落選する
  • 2013年7月 参議院議員選挙に東京選挙区より出馬して当選する
  • 2014年12月26日 生活の党は山本太郎参議院議員の合流により名称を「生活の党と山本太郎となかまたち」に変更する
  • 2015年1月 政党「生活の党と山本太郎となかまたち」の共同代表になる
  • 2019年4月 政治団体「れいわ新選組」を旗揚げして代表になる
  • 2019年7月 参議院議員選挙に比例区より出馬。99万2,267票を得るも落選する。れいわ新選組は得票率が2%を超えたことから政党要件を満たす。これにより山本太郎は政党「れいわ新選組」の代表になる。
  • 2020年6月 東京都知事選挙に「れいわ新選組」公認で出馬するが落選する
  • 2021年10月 衆議院議員選挙に東京ブロックより 「れいわ新選組」公認で出馬して当選する
  • 2022年4月 参議院議員選挙に出馬するために衆議院議員を辞職する
  • 2022年7月 参議院議員選挙に東京選挙区より「れいわ新選組」公認で出馬して当選する
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まとめ

山本太郎さんが芸能界を干された理由と国会議員になるまでの経歴をお伝えしました。

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